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8.262019
補修で重要な3つの項目とは?分かりやすく解説
補修には3つの重要な項目があります。
一つの項目が欠けている場合は、傷跡やへこみを直しても、せっかく直しても目立ってしまう場合があります。
そもそも補修とは!?
ただ簡単に直すだけだと思っている方も少なくないと思います。(こんなに時間かかるの!?ってよく言われる言葉です)
補修とは、リフォームで壊して新しく作り直すのではなく、
今、形あるもののキズやへこみ・欠けを、形を整えて応急処置的に直すことです。
補修とは、あくまでも新品ではなく、傷んだ部分の修復です。
なるべく今あるものを、修復して使いましょうという技術が補修となります。
前書き
補修の歴史と海外の修繕について、少しお話したいと思います。
調べたところ
巧妙な修復※東京大学博物館ニュースより
縄文時代に使っていた縄文土器(主に食器の器!?)が、当時より補修・修繕されていたということです!!
言葉(会話できる共通語)は当時なかった!?のか未だにわかっていないということです。
、会話できるような言語がなかった一番最初の時代に、補修・修繕という技術はあったということになります。
縄文土器の他にも、やりなどの、修復されたものが出てきたという記事を拝見いたしました。
時代は(平成が終わり令和)令和の時代がきて、いつからか、食べていくための補修(縄文からいつまでの時代まで!?)→生活を豊かにするための補修
に変わってきているということです。
欧米フランス・ドイツでは、自分たちで修理・修繕して長く住むということが当たり前になっていて、建物の寿命は60年といわれているそうです。
日本では、建物の寿命は30年といわれています。(30年たっても倒壊することはありませんが・・・)
ドイツから補修の材料を日本でも販売され、補修店はそれらをつかって補修業の一つの道具として愛用しています。
日本では、20年もたつと建物の価値が0に近くなるため、あまりメンテナンスにお金をかけたいと思っている方はどちらかというと、
少ないのではないでしょうか?
欧米では、中古で買った住宅が、修繕やメンテナンスによって、さらに価値を生み、買った時以上に高値で売れるのも日常のことみたいです。
ボロボロの家(価値あるもの)でも中古の家でもメンテナンスして長く住むという考え
良いものを永く これが一番理想的ですね
①平らにする(面だし)
へこんだものを平らにする作業!
を面だしといいます。
一番最初に する工程で
ヘラと専用のパテを使って、平らになるように何度も何度も繰り返します。
土台水切りのへこみ
板金で加工されているものは、ものをぶつけてしまったりすると、割と簡単にへこんでしまったりするものです。
最初にすこし出っ張ている部分をたたいたり してわずかに平らになるよりややへこませます。
そしてパテ処理(画像無しすいません)
パテも、平らに盛ったつもりでも、2回3回4回と繰り返し行わなければいけません・・・平らになるまで地道にパテ→ペーパー研磨を繰り返します。
厚めに持った場合は、そこだけやせてしまったりしますので・・なかなかじっと我慢できる根気が必要です。
平らになったなと思ったら、パテベラや、差しがねなど直線が分かるものを使って調べてみます。
パテの種類は、ポリパテになります。
ポリパテはいろいろなメーカーで出して言うので、使いやすくて、硬化不良が起きずらいモノがベストです。
色がついた硬化剤でしっかり硬化したのが分かるタイプもあります。
ポリパテは、わりと研ぎやすいので、少しやせる(へこむ)ことを考えると少し気持ち持ってもよいかもしれません。
②色を合わせる(調色)
色を作って近似色にする作業
パテは、補修するものと色が合わないため、パテで平らになったら、周りの色と合わせなければいけません。
作り方として、
①近似色から作る方法
②赤(赤さび)青(紺)黄(イエロー)白・黒の原色から作る方法
難易度として②の原色から作る作業が難しく、時間がかかります。
①からご説明すると、ウッド系・フローリングの色などは、おおよそ限定されますので
近似色があれば、そこに黄や少量の赤・青をみて少しずつ合わせる方法があります。
赤や青などはいろが効く(少量でも色を混ぜた時に大きく変わる)ので注意します。
入れすぎた場合などは、色を戻す(近似色)にするのが難しく最初からやり直した方が早いです。
濃い色ダーク系やブラウン系は色は作りやすく、微妙に色がずれていても、周りと比較して目立ちずらい。
逆にナチュラル系やわりと薄い色は、色があっていないと目立ちやすく、色を作る際は、時間も神経もつかいます。
②こちらは、上級者向け
ブラウン系などは、白をベースに赤や黄を入れ黒・紺は隠し味程度に様子を見ます
色を調色中は、なんか似てきたと思っても、実際塗ってみるといろが合わない!
色がのぼる(塗ったすぐと、乾いた色が違う)ため塗って強制乾燥塗って強制乾燥で、少しずつ近ずけていくしかありません。
黄色と赤み・黒は足りないのが分かりますが、ここに色を濁す紺なども少量入れなければいけない場合が、ほとんどなので経験がものをいう
作業になります。毎日調合しているプロ中のプロでも、よくできて8回以上は作って色を足して、塗って乾かしての繰り返しをするのだそうです。
一般的な塗装職人さんでは、毎日色を作っているわけではありませんので、調色が苦手という方も大勢います。
塗装やさんの中でも、色つくり(調色)ができたら一人前という格言もあります。
1級塗装技能士の技能の試験の中でも、決められた量で決められた色を作る作業があり、みんなそこが一番難しいと感じていた工程でした。
調色作業が一番難しく、仕上がりに大きく左右されると私は思っています。
少しのセンスと、努力の結果だけが、調色には求められます。
慣れてくると色を見ただけでも、何と何と何がどのくらいの割合かおおよそわかってくるようです。
あとは微調整の繰り返し、
こちらも練習と、実践あるのみです。
③つやを合わせる
つやを合わせる専用のスプレーがあります。
つやは全つや消し・7分ツヤ消し・5分つや消し・3分つや消し・つやあり・鏡面
などがあります。
7分つや消しとは10-7を引いて3分ツヤと表現したりします。
10分とは、つやありです。
フラットベースなるものの割合でつやが、決まります。
普通の塗料にもフラットベースをパーセンテージ入れることによってツヤを消すことが可能です。
※ツヤを極端に消す場合は耐久性が落ちます。
汚れが付きやすくなったり、チョーキングと呼ばれる、触ったら手に粉が付く現象です。←こちらが通常より早まります。
チョーキングの場合は、そろそろ塗装をし直してくださいのサインです。
塗料は水をはじかなくなった時点を もつもたないと表現できると思っています。
何年もつの?は、塗膜が剥がれるのではなく水をはじくかどうかということになります。
水をはじかないと、水を吸収するようになり、そのモノが著しく劣化します。
話を戻します。
つやが合わないとは、パテなどをでけずってそこだけ、つやがなかったり
逆に、つやがないものに、一部分だけつやがあると、そこだけ光ってこれも目立ちます。
ただ単にスプレーをふくだけでなく、ふき方であったり、ツヤを見極める目も必要となってきます。
スプレーをふくにも、周りに飛散するので、養生(ビニールやテープでマスキングする)も考えなければいけません。
特殊な技法でツヤを合わせたクリヤー(透明)に色を少し混ぜ、調色クリヤーと呼び、調色クリヤーをスプレーすることによって、周りとなじませ。ツヤを合わせる場合もあります。
最後に
いかがだったでしょうか?
補修を頼んだことがある方には、わかるかと思いますが、
壊れたものが、補修によって何事もなかったかのようになると感動しますよね?
重要な項目はたった3つしかありませんが、それぞれ奥が深く、正解はありません。
これだけで、こんなにするの?高いの?と思っても、そこには見えない努力と日々の苦労があり、モノが修復されるのです。
壊すのは誰でもできます。(何の努力も経験もいらない)
作るのは、(ある程度の努力と知識が必要)設計図と説明書があれば何とかできます
補修するのは、長い年月、失敗と経験を積んでしか提供できません。
欧米の方のように、一般の方がもっと補修リペアに興味を持ってもらい広く、広がっていけば楽しいし、業界も変わってくると思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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