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屋根の剥がれ原因とは

屋根は特に外壁と比べると、広い面積が日光の紫外線にさらされる為に剥がれやすい場所になります

屋根の素材は、瓦系 スレートコロニアル系金属屋根等が大きく3つの分類分けられます

瓦系では、和瓦などの釉薬を施した半永久的にノーメンテナンスの瓦から、モニエル瓦セメント瓦のように塗装が必要な瓦があります近年では石材が吹付された瓦のような形をしたガルバリウム鋼板材の瓦もあります

スレート系屋根では、特に多いコロニアルと呼ばれる屋根や シングル屋根と呼ばれる似たような屋根材もあります。 シングル材の方が厚みが薄くデザイン性に富んだモノが多く、ガラス基材にアスファルトを浸透させ、表面に石粒を吹き付けてあるため 紫外線にはコロニアル材より強く長持ちしている印象があります。構造上の問題で塗装は、刷毛を使う場合があり手間がかかるデメリットも!

金属屋根では、 昔ながらの亜鉛メッキの瓦棒屋根やガルバリウム鋼板 ステンレス 銅板 チタンなどが用いられます。 錆びにくい仕様となっていますが 亜鉛メッキやステンレスなども、長年放置して何のメンテナンスもしなければサビてくることもあります 銅板は錆ないが腐食による穴あきがあります。横の雨どい屋根が瓦など瓦から水が伝う部分は、穴が空いてしまうこともあります

下塗りが原因の場合

とあるメーカーの下塗り材を屋根塗装の際仕様していましたが なぜか屋根が剥がれてきたとクレームが多々起こったことがありました

原因は特定することはできなかったですが、クレームがあって以来その下塗り材を使うことはありませんでした。下塗り材が屋根に合わなかったことを意味していました。

屋根用の下塗り材も色々あり、メーカーによって、特徴が異なります

例えば傷んでいる屋根に下塗り材を塗ると塗料が吸われて、すぐ乾いた状態になってしまいます そういう場合には、下塗り材を表面が濡れ肌になるくらいまで、塗装する必要があります。そんな時に重宝するシーラーがあります。一回でとても吸い込みを止めてくれる下塗り材です。値段は若干高めですが、信頼度は高いです

逆にサラサラして塗ると流れてくる下塗りもあります。

結果下塗りはとても重要で、全然見えなくなってしまいますが、下塗り次第で剥がれやすさや長持ち度も変わってくるということです

大体は耐久性の何年持つかの塗料のグレードに目が行きがちですが、思うより下塗りを何回 何のメーカーの何という塗料を塗るかで 結構違ってくることもあります

下塗りをしたけど剥がれたという場合には、下塗り材と塗り回数に大きな問題がありそうです

メーカーカタログだけでなく、これは経験がモノをいいそうですが 判断が必要となってきます

足場から屋根に上がって作業をして、ふと隣りの塗り替えたばかりの屋根を見ると 剥がれていることに気がつくこともあります その場合は下塗りの塗り回数もしくは下塗りが合わなかった可能性があります

もちろん屋根の上なので、施主様は気が付かないことの方が多いです。雨漏りや、板金が風で飛ばされるまで意外と分からない場所になります

錆止めが原因!?

鉄部の屋根などには下塗りに錆止め塗料を使って下塗りをしていきます

その場合、錆止め塗料にもグレードがあり、適材適所でメーカーやグレードや屋根の素材の対応有無によって材料を選択する必要があります

特に金属屋根では、熱や紫外線によって痛みやすく材料の選択を間違えると、部分的にはがれることがあります。

過去には、1液性のエポキシ錆止めを塗装した後 一年くらいで剥がれてしまったことがありました 原因は錆止め塗料の選択ミスと下地処理としか考えられません

そこから、密着性を考え、1液より2液性の硬化剤別のエポキシ系錆止めを使うようになりました

価格は一液より2液性の錆止め塗料の方が数千円高く 何缶も使って行くと差額が出てきますが、後々剥がれて迷惑をおかけするよりは、全然良いと考えます

一液性の錆止めは、しっかり塗っているようでも、剥がれてくるリスクは高いのであまりおすすめはできません

剥がれてきて欲しくない場合には、2液タイプの錆止め材を推奨致しますこちらも錆止め塗装は見えなくなってしまう下塗りの為 何年もつ塗料なのかも重要ですが 錆止めなどの下塗り材もとても重要な役割を担っています

ケレンや洗浄不足!?

下地処理がとても大切という言葉を、ネット検索していればどこかで目にしたこともあるかもしれません。

下地処理とは、塗る前にする工程で高圧洗浄や目荒らし作業ケレン作業など等になります

目荒らしとケレン作業は似たような作業になりますが それぞれに意味があります

目荒らし作業とは、例えばツルツルしたものよりザラザラしたものの方が、密着がよく剥がれにくい状態になります。ザラザラだと塗料もしっかりのります。

あえて細かい傷をつけ剥がれにくい状態にさせることを目荒らしといいます。マジックロン(タワシみたいなもの)やサンドペーパーなどで作業します。

ケレン作業とは、

機械や手作業にて 剥がれて浮いてるいる塗料や錆などを落としていく作業を指します

1、2、3、4種ケレンまであります。 どの程度どのような機械や道具を使って落としていくかで何種ケレンになってくるかの違いが出てきます

手間をかけてしっかりと作業していけば料金もそれなりにかかってきます 

屋根などの場合には、予算などもあり、全部塗料を落とすということはまず少なく、錆ている部分を削ったり 全体的に目荒らししたりする作業が多いように思えます

金属屋根は面積もそれなりにありますが洗浄だけでは不十分で全体的に目荒らしする必要はあります。

一度剥がれた屋根はとてもやっかいで、再発して剥がれないように処理する必要があるから大変です

本来ならば、剥がれてきた塗装を剥がれなくする工事ですので割高になることが我々業者側からしたら希望ではありますが、予算などの都合の為通常の塗装工事の単価と変わらない価格で提供することの方がほとんどです

素地から剥がれてくる場合

素地そじから剥がれてくる稀な場合もあります

高圧洗浄やケレン目荒らしなどで古い塗料や剥がれている塗膜を落としてから通常塗装していきますが

それだけでは不十分な素地も、あります。こちらは塗装後に剥がれて来て見ないと分からない非常に厄介な屋根の素地材です

塗装後1年2年後に パラパラと塗膜が剥がれて来ますそれもなぜか、日差しが強く当たる南面に多いです

直し方として、 剥がせるだけ剥がして目荒らし錆止め塗装屋根上塗り塗装になり通常の塗装工事と同じような流れになってきます。

全部剥がして、塗装すれば何も問題はないですが、多大な労力と施工費を見なくてはいけないので現実的に難しい

こう言った現象にあたってしまった場合は、施主様は業者さんを責めないで どうしていくかお話しあいが必要

業者さん側では、 納得できないかと思いますがひたすら直す選択一択です

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小林 雅樹(こばやし まさき)1級塗装技能士・職業訓練指導員(塗装科)取得 昭和58年10月7日生まれ 栃木県市貝町生まれ 栃木県真岡育ち 真岡工業高校(建築科)へ入学するも、中退 職を転々とするが20代半ば偶然、知り合いの塗装店の代表と会い 塗装をはじめるきっかけとなりました 現場で、同じ塗装でもさらに高度な補修・リペア技術を目の前にして素晴らしい技術の魅力にひかれました。 多くの方に、低コストで行える補修を広く知ってもらいたいと考えています。